話数単位で選ぶ、2018年TVアニメ10選

去年は受験でできなかったんですが、今年はやります。勝手に。

基本的に過去ツイを編集したものになります。

 

①『ゆるキャン△』7話 「湖畔の夜とキャンプの人々」

お隣のキャンパーさんとの助け合いや食べ物の分け合いだったりと、非日常的な環境でともに一夜を過ごす一期一会の相手だからこそ優しくなれるのかもしれません。なでしこのコミュ力もそうですが、優しく対応してくれるお兄さん(?)との掛け合いにほっこりしたので一票。まあ結果的に酔っ払いの方は一期一会じゃなかったのでフラグにもなってた訳ですね。あと化粧水のセリフ。やってることはおっさんくさいけど、このセリフがあることで彼女らは普通の女子高生なんだってことを再認識しました。なぜかそこに感動した記憶が。いや当たり前なんだけど。

 

②『ハクメイとミコチ』4話「仕事の日2と ミミズクと昔話」

ハクミコは11話を挙げている人が多い印象で僕も迷ったんですが、かぶりすぎるのもアレな気がしたので4話で。4話までのハクミコはまるで絵本の世界のようなまったりとした森ライフが描かれてた(これはこれで悪くない)わけですが、4話では天敵や盗みなどこの世界の厳しい一面も描かれていました。そこまでのシーンとは全く異なりミミズクと遭遇するシーンはしっかり怖いと感じられ、このギャップが作品をより奥深いものに仕上げていたんじゃないかと。脚本が大河内一楼さんだったのも納得の一話でした。最後のオチも良かったですよね。とにかくハクミコの魅力が詰まった話数だったと思います。

 

③『三ツ星カラーズ』11話 「ハイパーかくれんぼ」

一部ではジェネリック苺ましまろと呼ばれ、TLでも観てる人が少なかった印象の作品ですが、個人的には今年で一位二位を争う作品です。愛すべきクソガキたちとそれを見守る大人たちという構図も近年ではなかなか見られないものになってきているんでしょうが、この作品にはある種の懐かしさを感じる何かがありました。11話ではかくれんぼの最中に携帯ゲームする琴葉が友達の話を聞くときはしっかりそのゲームをしまったり、トランシーバーで遊んでいるのに、いきなりスマホからメッセージが来たりなど...。ちょっとした描写に現代社会への皮肉のようなものも感じる、ロリコンアニメのようで深い作品です。

 

④『はるかなレシーブ』12話 「だから私たちは、かけがえのない一人を選ぶ」

毎話水着回だけど(だからこそ?)中身はアツいスポ根ものとして夏アニメの中でも評判の良かった一作からはこの話数。12話はいわば師弟対決で、負けてしまったペアの片方がもう片方に放ったセリフが結構生々しくてビビったけど、その後の清々しい笑顔に(と涙)救われた。友情にひびが入りかねないイベントだけど、いい塩梅に調理されていたかな、と。あとあかりっていう途中参加キャラがいるんですが、この話までは正直蛇足感が拭えなかったんですよね。でも12話で、バレー部という居場所を求めていただけかと思われたあかりが、気付いたらはるかなペアとえくれあペアをつなぎとめる可愛い後輩として、つまり居場所を守るために必要不可欠な存在に変わってたんですね。そこに気付いてあかりというキャラの魅力をやっと認識できました。

 

⑤『若おかみは小学生!』20話 「ホントの気持ちと若おかみ!」

劇場版で一世を風靡した作品のアニメ版からはこの話数。グローリーさんとのショッピングシーンは劇場版でも出てきてたんですが、劇場版では身に着ける衣類を少し大人びたものに変えることで「精神的な成長」を描いていた(と解釈)んですが、アニメ版ではその後のウリケンとの展開的にも「恋愛」や「女の子という自覚」という描かれ方だったと思うんですよね。このように同じイベントを劇場版とアニメ版とで別解釈で料理していた回だったので、印象深かったです。あとおっこの着せ替えシーンが良かった。小学生万歳!!

 

⑥『ぐらんぶる』7話 「ダブルス」

な ぜ 選 ん だ。「登場人物は全員成年です」という予防線を張り、登場人物全員が二浪の大学一年生という世界を作り上げた稀有な作品。ダイビングものと銘打っておきながら全然ダイビングせず基本的に酒飲んで粗相して下ネタで盛り上がる最低(高)なアニメだった。7話では同クールの某バドミントンアニメに対抗したのかいきなりテニスバトルが勃発。追い込まれた伊織がサーブで殺しにいったものが予想外でめちゃくちゃ笑いました。ネタバレになるのでぜひ本編で確認してください。あと、伊織が脱いだジャージを千紗がちゃっかり着ているという申し訳程度のラブコメフラグも忘れない。

 

⑦『ゾンビランドサガ』2話 「I♡HIPHOP SAGA」

今年最後のクールに彗星のごとく現れ、今年のアニメの話題をにかっさらっていったアニメからはこの話数。正直1話の冒頭1分ほどで「やべーアニメが始まっちまったぜ...」とは思っていましたが、作品的にもTLの盛り上がり的にもエンジンがかかってきたのはこの辺りからではないでしょうか。突然始まったラップバトル、声優さんの演技や韻の踏み方など無駄にハイクオリティーなのに、宝当神社とかいう絶対地元の人しか分からない絶妙なネタを仕込んできたり。宮野さんのボイパや笑いのツボを抑えた演技なども光ってましたね。

 

⑧『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』3話 「君だけがいない世界」

『さくら荘』大好き鴨志田先生信者なのでこのアニメも外せない。『さくら荘』最終巻でもあったけど、主人公を思うが故の切なすぎるヒロインの決断。また先輩を思い出した咲太が教室を出て行く際に発した「大の方です!」というセリフ、一見笑えるセリフなんだけど、その後の「"大"事なことを思い出した」「"大"切な人の記憶が甦った」に係ってるんですよね。他のセリフにも感じるけど鴨志田先生は言葉選びのセンスが抜群。最後の告白シーンは観てるこっちまで恥ずかしくなってしまうが、先輩のどんでん返しが素敵でした。やっぱ先輩キャラはこうじゃなきゃ。

 

⑨『ゴールデンカムイ』22話 「新月の夜に」

1クール目では展開の面白さとやべー奴らに惹かれたが、2クール目では尺ができたためそのやべー奴らへの掘り下げがしっかりできていた。2クールアニメが減ってきているこのご時世でここまでできるのはやっぱり贅沢なことだよな、と改めて。22話ラストはそのやべー奴らが大集合してクライマックスへ向けた激アツ展開でした。金、グロ、エロ、グルメなんでもありのサバイバル。魅力的な男キャラが減ってきたと言われてる近年のアニメですが、そういった面でも未見の方にはおすすめしたいですね。

 

⑩『やがて君になる』9話 「位置について/号砲は聞こえない」

おまたせ大トリだぜ。2018年はレズ...じゃなくて『リズと青い鳥』、『あさがおと加瀬さん』、『はるかなレシーブ』、そして『やがて君になる』と数々の百合作品が世に出てきたことから百合元年、百合ルネサンスの黎明期と呼んでも差し支えないのでは?『やが君』の9話は特にヤバかった(語彙力)。一話で二回もレズベロチューを放映したアニメがかつてあっただろうか。まあ真面目に語ると9話の「心臓の音がする」は5話の「心臓が選んでくれたらいいのに」に対応していて、侑が燈子を好きなったら破綻する二人の関係の歯車が狂い始める作劇的にも重要な話数だったんですよね。

 

以上。結局年内間に合いませんでした。あけおめ。